Topics

保険ピルの保険適応につきまして

日本ではピルで保険適応があるのは月経困難症や子宮内膜症の場合です。残念ながら月経不順(PCOS含む)・月経前症候群(PMS/PMDD)・避妊目的などには保険適応がありません。当院では患者様の症状、エコー所見、内診所見、血液所見、患者様のご希望などを総合的に考慮して、患者様の希望を可能な限り尊重してピルを選択しております。しかし保険適応の明確な線引きは難しい場合もあり、担当医師によっては多少、判断にずれが生じることはありえます。担当医師が保険適応がないと判断した場合は自費ピルの処方になります。これは当院に限った事ではなく、多数の医師が勤務する高次医療機関でも同じ事が言え、同じ病状で患者さんを紹介しても担当する医師によって方針が全く異なることは度々経験しています。

なお自費ピル処方は1)1回に処方できるシート数も多いですし(最長6ヶ月分)、2)疾患でないため処方中の検査回数が少なくなり、3)保険ピルの種類によっては自費ピルの方が安価な場合も多々あり、メリットもあります。他の医療機関では保険適応がないのに保険のピルを処方しているケースがあることは存じておりますが、これは保険診療上、違反行為であり適切な医療とは思えません。当院では安全な医療を提供するために、診療ガイドライン・保険適応を遵守して診療することを心がけています。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。